“Make One(メイクワン)”という社名は、クラフトマンが1つ1つ手作業で気持ちを込めて仕上げるという当社の価値観を表しています。
そして、この当社の価値を込めた製品は、幸運にも多くのお客様の求める価値とも合致して、創立から30年たった今もお引き立てを頂いています。
しかし、時代は常に新たな価値を求めています。昨今ではESGやSDGsで環境問題の解決として資源の有効活用がクローズアップされています。
その時代が求める価値を作り出すために当社は“アップサイクル”に焦点を当てました。
“アップサイクル”とは、一度役割を終えたものに手を加えて、そのモノの価値を高めることをいいます。
そして、当社ではお客様に届けられる表彰記念品としての役割を終えたクリスタルガラスをつぶ状に再加工して作る製品の開発に成功しました。
ただ、ここに至るまでには紆余曲折がありました。
①役割を終えたクリスタルガラスの再利用
最初の課題はクリスタルガラスの輝きを残したまま、つぶ状にする方法でした。当初は粉砕機械の導入を検討しましたが、機械を使うと粉砕箇所が白濁してしまい輝きが残らないことが分かりました。
そこで試行錯誤を何度も繰り返し、手作業でクリスタルガラスの輝きを残したまま、つぶ状にする方法が見つかりました。
②クリスタルガラスの輝きを引き立てるレジンへの封入・着色
次に、クリスタルガラスを封入するためのレジンの着色について実験を繰り返しました。レジンには、クリスタルガラスにはない特徴として着色の自由度が挙げられます。
その特性を活かすためにクリスタルガラスの輝きを引き立てる着色加減とレジンの色の選択を何通りも試しました。透明性を保たなければ中のクリスタルガラスが引き立ちません。しかし、着色が薄いとレジンの持つ味わいが表現できません。そして、ガラスの輝きが引き立つ色は何色なのか?光を通した時に綺麗に見えるのは何色なのか?など、こだわり続けました。
そうして選ばれたのが「緑、黄色、青、ピンク」の四種類で、また着色レジンを多重構造の状態で封入しています。
③完成度を引き上げる研磨による仕上げ
試行錯誤の末、遂に完成しました。ただ、最後の問題としてレジン特有の表面張力による凸凹が気になりました。
レジンの味わいの一つではあるのですが、透明性がイマイチ感じられない様な気がしました。
そこで透明性を引き出す最後の仕上げとして、固体化したレジンを丹念に手作業で研磨をすることにしました。
手作業で磨いていると、どんどん輝きが出ます。 そして、作っている時の楽しさにもなっています。
透明性を引き出すことに成功したと同時に副産物も生まれました。
実際に触っていただくとわかるのですが、この一手間により滑らかな質感を実現しました。
結果、製品としての完成度が大幅に高まりました。
④まとめ
こうしてガラスをつぶ状にするところから、封入、研磨とクラフトマンが1つ1つ手作業で仕上げるという従来の当社の価値観“Make One(メイクワン)”を残したまま、新たな価値観“アップサイクル”を加えた製品が出来上がりました。
メイクワンのアップサイクル・クリスタル製品を貴社での表彰や記念イベントでのご活用のご検討を頂ければ幸いです。
製品購入はこちらから https://www.kinenhin-m1.jp/products/pw-r-72x22/
当社のクリスタルガラス廃棄ゼロ・プロジェクトは始まったばかりです!メイクワンのちょっとしたSDGsにこれからもご注目ください。
著者:坂入
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